「NTT R&Dフォーラム2007」基調講演レポート

「NTT R&Dフォーラム2007」基調講演レポート

タグ:NGN NTT

NGN構築のキーワードは
"オープンとコラボレーション"

 NTTグループ各社が研究・開発を進めている最新技術を披露する年1回の最大のイベント「NTT R&Dフォーラム2007」が2007年2月8〜9日、NTT武蔵野研究開発センタ(東京都武蔵野市)で開催された。

和田紀夫NTT社長
和田紀夫NTT社長
 NTT代表取締役社長の和田紀夫氏による基調講演は、「コミュニケーションの変容と未来」と題し行なわれた。講演では、FTTHの利用世帯数や3G携帯電話の利用者数が急速に増加している現状を踏まえ、ICTの利活用の拡大によって、放送・通信の連携やFMCに代表されるサービスの融合や、Web2.0的なネットビジネスの台頭、ビジネスのグローバル化が進み、「時間・距離・知識偏在の壁を越える大変革期に来ている」との現状認識を示した。また、これにより「事業の垣根が取り払われ、社会がフラットになっていく」と指摘した。一方で、ワンクリック不正請求やウィルス、ネット依存症など、「ICTがもたらす影の側面への対応の重要性が高まりつつある」と語った。

また、NGNへの取り組みについても触れ、NTTの目指すNGNは、

  1. 付加価値の創造などICTによる社会の変革
  2. 不正アクセスなどICTの課題の克服
  3. 少子高齢化や介護医療の充実など社会的課題の解決
の3つの目標を掲げていると述べるとともに、「NGN構築のキーワードは、"オープンとコラボレーション"。他事業者の方々のネットワークとオープンに接続し、異業種・他業界の皆さまとともに、新しいサービスや付加価値を創造していきたい」と強調した。現在NTTグループで実施中のNGNフィールド・トライアルについては、「現在は20社ほどが参加しており、最終的にはASPや家電メーカーなど30数社が関わるだろう」と述べ、今年(2007年)4月からは約700名の一般ユーザーにモニタ参加していただき、年内のトライアルを終えて速やかに商用化したい」と意欲を語った。

図1
図1 NGN構築のキーワード
図2
図2 トライアルのスケジュール
図3
図3 トライアル例1
図4
図4 トライアル例2

最後に和田社長は、「ノードをリング状に接続することにより、大規模なリング形光ネットワークを構成し、NGNに求められる大容量性と経済性の両立を実現する光リングシステム」や、「電気光学結晶KTN(タンタル酸ニオブ酸カリウム)に電圧をかけて光を自在に曲げられる現象の発見」などノーベル賞級の最新のR&Dについて紹介。「NTTは今後もNGNや研究開発に取り組み、ICT社会の抱える諸問題の解決や日本の国際競争力向上に向け、他事業者・異業種の方々と協力しながら、"オープンとコラボレーション"をテーマに掲げて進んでいきたい」と締めくくった。

情報流通から"知の流通"へ

花澤隆NTT第三部門長
花澤隆NTT第三部門長
 続いて、NTT第三部門長の花澤隆氏による「進化するICTとR&Dの挑戦」と題した基調講演では、ヒトとヒトをつなぐ電気通信からヒトと情報をつなぐ情報通信、さらにはヒトと情報をつなぐネットワークの上であらゆる経済・社会活動が行われ、新しいビジネスが創造される「情報流通」への移り変わりを俯瞰。
「ネットワークの「ブロードバンド化」、「ユビキタス化」の進展に伴い、バーチャル世界とリアル世界が融合し、情報が環境となり、社会をつくる」という視点を発展させ、「データ収集技術や知識抽出・創造技術、メディア表現技術などの発展による情報を使いこなすICTが実現すれば、「情報流通からさらに進んで、個人の趣味嗜好や感情、価値観などのコンテキストに合わせた役立つ知識をタイムリーに提供する"知の流通"の実現を目指したい」と語り、それらの将来的なサービス具体例をいくつか挙げた。

 また、ネットワーク技術のR&D状況として、1本の光ファイバで14Tbps(テラビット/秒)の情報を送る大容量光伝送技術や、光集積回路実現へ向けたフォトニック結晶技術、小型電池で数年〜10年の運用が可能な低消費電力アクティブRFIDタグの開発などを紹介した。

図5
図5 情報を使いこなすICTへ
図6
図6 情報流通から"知の流通へ"
図7
図7 五感による技術伝承サービス
図8
図8 人間行動プロファイリング技術:“メモリ・リトリーバ”
図9
図9 錯覚を利用した情報提示インタフェース技術:“ぶるなび”
図10
図10 1本の光ファイバで14Tbpsの情報を送る大容量光伝送技術
図11
図11 夢の光集積回路実現へ向けたフォトニック結晶技術
図12
図12 ユビキタスサービスを実現するアクティブRFID

この記事のトラックバックURL

http://www.ipv6style.com/trackback/932
Ads by Google

特集

リンク

go6.netはIPv6の普及を促進するコミュニティ・ポータルです。
http://go6.net/

IPv6ブログ